第10回うどん県書道パフォーマンス大会~入賞校紹介~

8月29日(日)にサンポート高松において、第10回の記念大会となるうどん県書道パフォーマンス大会が行われました。

8月9日(月・祝)に開催される予定でしたが、台風の影響により延期され、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により無観客開催となりました。

ここでは、大会に出場した21校の作品のうち、見事入賞した7校の作品を代表生徒のコメントや県教育委員会の二宮先生による解説とともにご紹介します。

(志度高校・観音寺第一高校は出場辞退 英明高校・尽誠学園高校・三本松高校は映像審査で参加)

 

【優勝】多度津高校(4年ぶり2回目)

『今回は和漢朗詠集の中から漢詩を引用した。漢字が得意な古川君が「蛍飛」の二字を書き、仮名が得意な西谷君が「秋のともしびかかげ尽くして いまだ眠ることあたはず」の言葉を息を合わせて書き上げた。2人の実力が発揮できるように一生懸命頑張った。』

『2名とも全国高等学校総合文化祭に出品している。昨年の本大会には西谷君1人で出場し、自由に紙面を駆け巡った。今年は3年生2人での出場。和漢朗詠集は平安時代に藤原公任が選出した和歌と漢詩が約800首まとめられたもの。その781番にある「夕殿に蛍飛んで思ひ悄然たり 秋の燈挑げ尽くして未だ眠ること能はず」から言葉を選んでいる。紙面の黄色が蛍を、左上の黄色と橙色が秋のともしびをイメージさせる色合いを表現している。2人の息の合った、寸劇を見ているような面白く素晴らしい、興味の沸く作品であった。』

 

【準優勝】高松東高校

『このような状況の中でもパフォーマンスできることに感謝している。今回のテーマは「突き進め いざ未踏の時代へ」。大字には力強く駆け上がるという意味や大きな望みが叶うという意味が込められている。曲調の違う2曲を使い、力強さと今年こそ優勝したいという思いをパフォーマンスで表現した。テーマに合わせて衣装を自分たちで藍染した。』

『赤の四角を書く際に道具を作って工夫している。大きな作品であるため、文字の配置にも工夫がされている。千手観音のような動きでコロナ禍の中でも人々の幸せを願う意味が込められている。』

 

第3位 三本松高校(映像審査で参加)

『今回のパフォーマンスは、前回大会での「愛に感謝」のテーマである「感謝」に加え、「成長」の意味が込められている。「愛に感謝」から1年が経ち、部員も増え、レベルアップしたパフォーマンスを見てもらうことで、日頃からお世話になっている方々に感謝の気持ちを伝えたいという思いでこの2つのテーマを決めた。背景の龍には、目標に向かって進み続けるという意味が込められている。全体のメリハリをつけるため、目立たせたい文字は大きく、「魂」の文字は赤で書いた。』

『大字の「報恩謝徳」とは、「恩に報い徳に謝す」という、受けた恵みや恩に報いようと感謝の気持ちを持つという意味がある。大字を書いた2人は負けず嫌いで、互いに研鑽し合いながらレベルアップを図った。直前まで意見がぶつかることもあったが、最終的には良い作品になった。』

 

【毎日書道学会作品賞】高松桜井高校

『「伝統継承」をテーマに伝統を次の世代へ引き継いでいくことの素晴らしさを自分たちの言葉で表現した。伝統とは日本の「宝」であって、それを大字で表した。「衣鉢を継ぐ」という言葉に、先人の遺してきてくれたものを私達が受け継いでいきたいという強い思いを込めた。装飾には国花である桜や永遠を象徴する円を取り入れたので注目してほしい。』

『生徒は高松桜井高校に因み「桜花爛漫」の文字を掲げたTシャツで、毎日足を真っ黒にして練習に励んだ。』

 

【審査員特別賞】高松商業高校

『作品のテーマは「今」。背景では日々の流れをゆっくりと滑らかな動きで表現した。一本の筆を軸に、本編では私達が高商ガールズとしての今この瞬間を大切にするという気持ちを一つに、迫力のあるパフォーマンスをした。今まで支えてくれた先生方、後輩達、家族、仲間たちへの感謝を伝えたい。』

『高松商業は7月25日に行われた書道パフォーマンス甲子園でもトップバッターで堂々たる演技を見せた。私たちの向かっている今=「書道」を自分たちの武器=「筆」を使い、全ての演出をした。青春をかけている大きな時の流れを紙面に刻み付けようという思いで表現した。』

 

【記念大会奨励賞】高松南高校

『瓦當を下絵として取り入れ、悪いことが続いた後に幸せが来るという意味の「一陽来復」という四字熟語を書いた。「復」の字を「福」に変え、より皆様に幸福が訪れるようにと思い書いた。今日があることに感謝し、どんな困難も乗り越えようという気持ちを力強い線で書き表した。』

『ダイナミックな書。竹でコンパスのような道具で半瓦當を書くという工夫がされていた。瓦當とは、中国で生まれた吉祥を表す文字や文様を入れた瓦。衣装も三段階で変わり、見る人があっと驚くような仕掛けが施されていた。』

 

【記念大会奨励賞】高松中央高校

『「百折不撓」の何度失敗しても信念を曲げないというテーマに基づき、夢を叶えるまで決して諦めないという強い思いを書き上げた。パフォーマンス中に取り入れたお花をイメージさせるような振り付けは夢の開花を表現した。密かに作品を彩っている山茶花には「困難に打ち勝つ」という強い決意が込められている。』

『大字は漢字の一番古い書体である篆書で書かれている。入賞したいという強い意気込みで作品が晴れやかにできている。』

 

 

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