第14回うどん県書道パフォーマンス大会〜入賞校紹介〜

8月24日(日)にサンポート高松において、第14回うどん県書道パフォーマンス大会が開催されました。

今大会は今夏に開催されたかがわ総文祭2025の関係で例年より遅い時期の開催となりましたが、県内高校20校が参加し、各校が伝えたいテーマに沿ってアイディアを練った熱いパフォーマンスを披露しました。

会場には暑い中多くの観客の方が訪れ、高校生たちの迫真の演技をじっくりと観覧されていました。

 

ここでは、大会に出場した20校の作品のうち、見事入賞された7校の作品を、代表生徒のコメントと一緒にご紹介します。

 

【優勝】高松商業高校(2年連続)

『今回の作品のテーマは、「未来の私 笑顔であれ」です。2035年の私たちがタイムカプセルを開け、2025年の今、大会当日の自分たちのDVDを見ているというストーリーになっています。紙面の小文字には、未来への希望をそれぞれ書風を変え、かつ12人のメンバーの名前の頭文字を刻した落款印を押すことで、寄せ書き風にし個々の決意を強調しました。大文字には、温泉銘をヒントに躍動感のある行書を用いて表現しました。高校生の今、それぞれ悩みや焦りを抱えながら、書道で繋がった私たちがその強い絆で乗り越え、未来に向けて進んでいく姿を迫力ある動きで表現しました。ご覧いただいた皆様の未来が、笑顔に溢れますように。』

 

【準優勝】高松東高校

『今回の作品のテーマは「精進」です。最初に「怠」という文字を書き、自分の心の中にある弱さや甘えを表現し、それを破り捨てることで成長することを表現しました。「精進」には元々仏教の教えから一つの事に専念するという意味がありますが、現在では日々の小さな努力の積み重ねが成長に繋がるという意味としてよく使われるようになってきました。小字に書いたメッセージを自分たちにはもちろんですが、見てくださった全ての方に伝えられるように一筆一筆丁寧に書き上げました。人はついつい楽な道を選びがちですが、自分の目標達成のためには、失敗を恐れず、粘り強く挑戦し続けることが大切であると自らに言い聞かせるために表現しました。』

 

【第3位】高松第一高校

『今回の作品のテーマは「出会いに感謝」です。大字の「我逢人」は人と人の出会いやその出会いによって全てが始まるという意味が込められています。これまでの出会いに感謝しながらパフォーマンスをすることができました。私たち2年生にとっては今大会が最後となります。これまで支えてくださった顧問の先生や家族、そして共に支え合ってきた仲間を信じて、楽しく演技をすることができました。少しでも皆さんにこの想いが届いていると嬉しいです。』

 

【毎日書道学会作品賞】多度津高校

『普段は私一人で活動しており、臨書を通して様々な書の勉強をしてきました。その中でも力を入れたのが和様と呼ばれる日本独自の作品で、嵯峨天皇宸翰「李嶠雑詠残巻」という作品では、線の太細や曲直など多様な表現を学びました。この作品は、「和漢朗詠集」から冬の詩を選びました。季節外れの冬の詩ですが、見ていただいた方が涼しい気持ちになってもらえるようにこの題材にしました。和様の書風と雰囲気を表現し、線の出し方や墨量の変化などを意識し、掠れや細い線をどのように出すかにこだわりました。装飾には水墨画の表現と扇面を取り入れました。』

 

【審査員特別賞(JA共済連香川賞)】三本松高校

『今回のテーマは「無敵」です。大字にはどの高校にも負けない、誰よりも強くなりたいという想いを込めました。小字には、先輩方が引退し、私たち4人でこれから新たなステージで羽ばたいていこうという想いを込めて全力で書き上げました。』

 

【奨励賞(フォルクスワーゲン香川賞)】高松北高校

『今回、私たちは「郷愁」をテーマにパフォーマンスをさせていただきました。生まれ育ったこの地の景色、人々の温かさ、そしてそこで過ごした日々を何よりも大切に思っています。深い愛情と誇りを力強い造像記の筆致に込めました。装飾には、北高から見える屋島と夕焼けを描き、故郷の温もりと美しさを表現しました。私たちの書とパフォーマンスに込めた地元への愛を感じていただければ嬉しいです。』

 

【奨励賞(ゆめタウン高松賞)】観音寺第一高校

『今回の作品は初めての篆書に挑戦しました。6つの大字で自分たちの明るい未来を表現しており、「挑」「輝」「夢」「誇」「燃」「志」を黒々と篆書で書き、添え字との差を出しました。紙面の余白を意識して書きました。背景には、赤・黄・青の炎で熱い思いを表現しました。観一らしい元気いっぱい、笑顔いっぱいのパフォーマンスに仕上がりました。』

 

★高松高校の黒川さんが今大会のMVPを受賞されました。

入賞作品は今後県内の各所に展示される予定です。ぜひご覧ください。

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